季語別『大石悦子句集』

 大石悦子さんは「鶴」「紫薇」の同人であられ、俳壇でのご活躍が旺盛。第53回俳人協会賞ほか多くの賞を貰っておられる重鎮である。この度、季語別の『大石悦子句集』を上梓された(平成29年12月18日、ふらんす堂)。
 該句集は、大石さんの第一句集『群萌』から第五句集『有情』およびそれ以降を含め、実に、2221句を収めている。


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 この句集を手に取って思ったことは、この句集に、大きな意義が二つあるのでは、ということであった。
 一つは、この句集があたかも氏の全句集的な存在となり、大石悦子研究にはもってこいの好著であるということ。
 もう一つは、この句集の中には、筆者(=栗林)のような未熟な実作者にとって、まだまだ使いこなせていない季語が膨大に収容さており、一つひとつが刺激となり、勉強になるということである。季語索引が付されているのも便利である。筆者が使いこなせていなかった季語を「あ」の項からだけでも、抽出してみると、恥ずかしながら、青写真、藜、浅茅、阿茶羅漬、あやめ酒、泡吹虫などなど沢山あった。

 膨大な句の中から、「春」「夏」「秋」「冬」の文字の入った句群、それから「新年」の句から、筆者が好きだった一句ずつを引いてみよう。 

008 春  春や子の胸乳に触れて愕きぬ
070 夏  病む夏のシャボンに贅を尽しけり
138 秋  兜太あり秋の蝦夷の魑出よ
192 冬  白孔雀冬羽たくはへはじめけり
246 新年 あらたまのあらひたてなる海の星

 これからは、季語に困ったら、この本を繙くこととなろう。

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