桑田和子句集『春暁』

 桑田さんは、平成2年に伊丹三樹彦さんの「青玄」に入られたから、俳歴約30年に及び、すでに完成域におられる俳句作家である。「青玄」終刊後は、後継誌「暁」の創刊同人として活躍してこられた。この句集『春暁』は、昨年9月に、角川書店が刊行したもので、このたび筆者も読む機会を持った。  跋文は宇多喜代子さんが「桑田和子さんの資質は、〈青玄〉で…
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栗林浩句集『うさぎの話』

 恥ずかしながら句集『うさぎの話』を上木致しました。遅まきの第一句集です。感謝の意を込めて、あとがきには次のように書きました。 あとがき  俳句を始めてから約20年間の数多くの作品を、ご多忙の高野ムツオ先生にお願いし、295句に絞って戴き、序文まで戴くことができました。厚くお礼申し上げます。  佳句を成すた…
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小原啄葉句集『草木』 

 小生のワードには新字の「啄」の字しかなく、正しくありませんがご寛恕下さい。       小原さんの第十一句集『草木』(令和元年5月25日、角川書店刊行)を読む機会を得た。氏は大正10年5月生まれだから、満98歳になられる。『草木』は氏の好みの「草木国土悉皆成仏」に因んだとのこと。  筆者(=栗林)は4年前に盛岡の…
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堀節誉句集『澁』

 堀さんの第二句集『渋』(令和元年5月31日、現代俳句協会刊行)を読む機会を戴いた。彼女は「櫟」「花騒」を経て、大坪重治氏や西野理郎氏の励ましを得て、自由な俳句に挑戦してきたようだ。平成30年山口県現代俳句賞を貰っている。現在は前田弘さんの「歯車」に所属している。  自選句は次の10句。   長い旅になり…
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澤禎宣句集『鵙猛る』

 該句集を読む機会をえた。澤氏は鳥井保和主宰の「星雲」の極星集同人で、同結社の色々な賞を貰っている。『鵙猛る』は第一句集である(令和元年6月5日、角川書店刊行)。  鳥井主宰が丁寧な序文を書いている。その主宰が帯に掲げた12句は次の通り。   蕗味噌や郷の山河はダムの底   故郷の表厠や冬銀河   裂帛の…
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栗田やすし句集『半寿』

 栗田やすしさんの第五句集である(平成31年4月25日、角川書店刊行)。栗田さんは沢木欣一・細見綾子の「風」にて薫陶を受け、平成10年、「伊吹嶺」を創刊、30年に河原地英武氏に主宰を譲られた。俳人協会副会長であられる。『半寿』は氏の81歳の記念句集である。 氏の自選句は次の12句。  ふるさとに旅人めきし…
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鈴木石夫句集集成

 「歯車」の前田弘代表から該著を戴いた(平成31年3月10日、「歯車」俳句会刊行)。「集成」だから句数が多く、ようやくこのほど一読を終えた。といっても眼光紙背に徹する読みまではできていない。それでも、好きな句を多く抽くことができた。左に挙げさせて戴く。なお石夫氏は大正14年生まれで、瀧春一の「暖流」に所属、昭和33年、「歯車」1号発行。…
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大森 藍 句集『象の耳』

 大森藍さんが第二句集を出された(平成31年3月28日、金雀枝舎)。平成11年に宮城県芸術協会文芸賞を受賞。同13年に、以前属していた「滝」の同人を辞して「街」入会し、即、同人となられた。第一句集は『遠くに馬』で、今回は15年ぶりの句集である。大森さんは米寿となられる。  帯には、今井聖「街」主宰が「象の耳を見ては哀しいと思い、活断層…
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小野功句集『共鳴り』

 小野さんは塩野谷仁代表の同人誌「遊牧」の重要メンバーの一人。このほど第一句集を出された(現代俳句協会、2019年3月31日)。序文は塩野谷代表。句集名は〈129 共鳴りの滅ぶことなき寒北斗〉から取られた。  自選句は次の12句。   懐の刃磨いて雲の峰   十六夜に男階段踏み外す   白さざんか指の…
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橋本榮治集(自註現代俳句シリーズ)

 橋本さんは、現在、「枻」と「件」の編集人で、かつ、「馬酔木」同人でご活躍の人。該句集は、このシリーズの12期㊵にあたる(俳人協会、平成31年3月15日発行)。  筆者の共鳴句は次の通り。 003 吾子に名を与へて帰る銀河濃 016 手を入れしポストの口の春の闇 042 会へば足る見舞涼しく…
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黒澤雅代句集『水尾のかたち』

 黒沢雅代さんは「遊牧」(塩野谷仁代表)の重鎮で、ここ20年程の作品を、このほどまとめられた(本阿弥書店、平成31年3月20日刊行)。序文は、塩野谷代表。帯に、〈オリオンの加わっている指定席〉を上げ、黒澤さんを「直観の人」で「喩」も「配合」も見事としている。  自選10句は次の通り。   十月の赤牛閂はいらぬ…
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春日石疼句集『天球儀』

 春日さんが句集『天球儀』を刊行された(平成31年3月31日、朔出版)。氏は20年程前から俳句を始められ、平成24年には、福島県文学賞正賞を授与され、翌25年には「小熊座」の同人となっておられる。福島市で医療にあたっておられる方である。  序文は高野ムツオ「小熊座」主宰、栞は永瀬十悟氏と武良竜彦氏。  高野ム…
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『柿本多映俳句集成』

 柿本多映の第一句集『夢谷』から第六句集『仮生』までの全句と、1977年から2011年までの拾遺(1500余句)、年譜、解題、初句索引などを収めた『柿本多映俳句集成』が刊行された(深夜書房、平成31年3月21日)。栞には、この「集成」刊行を記念してひらかれた、神野紗希、村上鞆彦、関悦史、佐藤文香四氏の座談会の記録が載せられている。この句…
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菊地悠太句集『BARの椅子』

 菊地悠太氏は1984年生まれだから35歳くらいであろう。角川春樹主宰の「河」に平成19年に入会、「河」新人賞を24年に、「河」賞を25年に、第13回銀河賞を26年に貰っているというから、急成長の新鋭である。 該句集は、俳句アトラスから、平成31年3月10日に刊行された。第一句集であるが、序文がない。そのかわり、角川春樹主宰の祝句〈麦…
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藤本夕衣句集『遠くの声』

 藤本さんは田中裕明の「ゆう」に所属。裕明没後、大峯あきらの「晨」と綾部仁喜の「泉」(現主宰は藤本美和子氏)に入会。平成26年に泉賞を受賞している。『遠くの声』は第二句集でここ13年間の作品を纏めている(ふらんす堂、平成31年3月3日刊行)。ふらんす堂らしいやわらかな装丁で帯文には中嶋鬼谷氏の短い文章がある。その中で、裕明の〈みづうみの…
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辻村麻乃句集『るん』

 辻村さんが第二句集『るん』を上梓された(平成30年7月31日、俳句アトラス刊行)。辻村さんはご母堂岡田史乃「篠」主宰の娘さんで、ご自身は同結社の編集長でもある。父は詩人の隆彦氏。また、岩淵喜代子氏の「ににん」にも属されておられ、その関係で岩淵さんは跋を書かれている。序文は筑紫磐井氏。  『るん』の辻村さんの自選句…
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成瀬喜代句集『東路』

 成瀬さんの句集『東路(あづまぢ)』が「俳句アトラス」から届いた。卒寿記念に刊行されたと知り、敬意を表すべく読み始めた。この句集は「夫恋」である。それ以外にも、もちろん、しっかりした句が並んでいて、成瀬さんご自身の自分史として、立派な句集となった。  成瀬さんは野澤節子に師事し、結社「蘭」の最重鎮として活躍してこられたようだ。序文は松…
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『阪神心景』―伊丹三樹彦七種句会アンソロジー

『阪神心景』―伊丹三樹彦七種句会アンソロジー  伊丹三樹彦先生からアンソロジーを戴いた。ご自宅マンションでは、月五回の句会が開かれているが、それ以外に、姫路、明石の句会のメンバーも含め、多くの同志の作品が並んでいる。ここには筆者も二度ほどお邪魔したことがあり、和やかな雰囲気を感じたのであった。 そのようなご縁を感じながら、一人…
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渡邉美保句集『櫛買ひに』

 渡邉さんのこの句集『櫛買ひに』は平成30年12月24日、俳句アトラス刊行。氏は柿衛文庫(坪内稔典理事長)の俳句塾で俳句を始め、「火星」を経て現在「香天」(岡田耕治代表)に所属。平成26年に俳壇賞を受賞している。  この句集の帯文は岡田代表、序文はふけとしこさん、跋文は内田美紗さんが書かれている。  自選句は次の…
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我妻民雄句集『現在』

 我妻さんが第二句集を上梓された(平成30年12月3日、現代俳句協会刊行)。氏は高野ムツオ主宰の「小熊座」の重鎮で、「佐藤鬼房奨励賞」や「小熊座賞」を受けている。    高野ムツオ主宰の15句選は次の通り。   遥かとは雪来るまへの嶽の色   白雲に乗るべく蕪土を出る   西は被爆東は被曝赤とんぼ   茅…
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